前に紹介したのですがよく読んで感想が変わったので訂正です。 寒月冴える桑名の夜、流しの若き旅芸人が酒をあおり、芸へのおごりが招いた悲劇の体験を語り始めます。 主人公での恩地喜多八は能のシテ方宗家の甥であったが、謡の師匠宗山と腕比べを行い、宗…

ある詩人がいた。 詩人は売れなかったが妻が稼いでくれたので、生活に困らず彼女も彼を応援していた。 しかし、彼は満たされていなかった。 大切な存在がいても自分の満足のいく作品を書けなくては意味がないのだ。 彼女はそんな彼を気遣い、｢山にでも登りに…

またまたお久しぶりです！今日は二葉亭四迷先生の｢浮雲｣です！(今回から尊敬する文豪の方々には先生と付け足します) 内海文三は融通の利かない男で、とくに何かをしくじったわけでもないが役所を免職になってしまいます。 プライドの高さゆえに上司に頼み込…

お久しぶりです！今日はJ.Kローリングの｢ハリーポッターと賢者の石｣です！ ｢ハリー、お前さんは魔法使いだ｣ その一言が、ありふれた日常を宿命に操られる波乱の人生へと変えた――。 親戚のダーズリー1家と暮らすハリーは、叔父さん達に虐げられる毎日を送るの…

今日で夢野久作ウィークは終了となります。ネタ切れだから今日で終わりなだけですが ※以下多少ネタバレ含みます。それでも良い方はお進みください。 夢野久作の作品を読んでみて、まず闇深い話が多いですね。 あと主人公が罪を悔やむ話が多いですね。｢瓶詰の…

今日は｢鉄鎚｣です！ 児島愛太郎の父は、叔父である父の弟の良平にだまされ、財産を巻き上げられたあげく、貧困のうちに亡くなります。 父の死後、愛太郎は叔父の良平に引き取られ、相場の会社を手伝うことになります。 愛太郎には、電話での情報から相場の上…

夢野久作ウィーク第3弾は｢瓶詰の地獄｣です！ 極楽鳥が舞い、ヤシやパイナップルが生い繁る南国の離れ孤島に、海難事故にあった幼い兄妹が流れ着きます。 愛しい両親の助けを待ちながら、聖書を読み祈りを捧げ、二人で力を合わせて、生き続けるのですが、成長…

夢野久作ウィーク第2弾は｢犬神博士｣です！ おカッパ頭の少女のなりをした踊りの名手、大道芸人の主人公美少年チイは、風俗壊乱踊りを踊ってワイセツ罪で捕まるが、超能力ぶりを発揮して当局者をけむに撒き、それだけでなく、イカサマ賭博を見破ったり右翼玄…

今日から夢野久作ウィークです！第一弾は｢ドグラ・マグラ｣です！『胎児よ 胎児よ 何故踊る 母親の心が分かって おそろしいのか』 主人公は目を覚ますと精神病院に居て、近くにいるのは許嫁を名乗る少女。 そこへ現れた若林教授からここが九州大学の精神病棟…

今回のお知らせは、今週は夢野久作の作品を紹介する週間にしたいと思います。(深い意味は無いです) 今日は｢ドグラ・マグラ｣を紹介するので見ていってください！

今日のオススメは東野圭吾の｢ナミヤ雑貨店の奇蹟｣です！ 悪党の3人は逃げた先に｢ナミヤ雑貨店｣という店を見つけ、そこに入ります。中は何も無いのですがかつて店主の受け付けていた悩み相談の手紙が届いていました。彼らは居ない店主の代わりに返事を書くの…

今日は、エドガー・アラン・ポーの｢ベニレス｣です！ 先祖伝来の館で一緒に育ったいとこ同士のイジーアスとベレニス。 イジーアスは生まれつき病気がちで口数が少ない性質の少年ですが、一方、ベレニスは天真爛漫かつ元気溌溂な少女でした。ベニレスが丘を散…

今日は原田マハさんの｢生きるぼくら｣です！ いじめが原因で引きこもりになった24歳の麻生人生は朝起きると母の姿はなかった。 台所には主人公がいじめのせいで嫌いになった梅干し入りのおにぎりとカップ麺と置き手紙が。 ｢私は、もうだめです。いままでどう…

誰かこの手記を読んでいるだろうか。 いるとしたら最後まで読んで欲しい。 あたしの伝えたいことは奴のこと。でもまずは過去に遡って説明しなきゃ駄目だろう。 あたしにとっての学校は地獄だった。スクールカーストが徹底していて、いじめも度々起こる。 な…

１ みんなは、人生に満足しているだろうか？まあ、人によるだろう。 自分はどっちかって？退屈に決まっている。 僕は平日は家と会社の往復、そして、僕には彼女もいなく、どうでもいい"友人"と言われるものと休日はくだらない事をして日々を浪費していた。 …

今日のオススメは泉鏡花の｢歌行燈｣です！ 寒月冴える桑名の夜、流しの若き旅芸人が酒をあおり、芸へのおごりが招いた悲劇の体験を語り始めます。 主人公での恩地喜多八は能のシテ方宗家の甥であったが、謡の師匠宗山と腕比べを行い自殺に追い込んだために勘…

今日は久しぶりに現代文学の紹介です！今回は七月隆文さんの｢サラと魔女とハーブの庭｣です！ 主人公の由花はイマジナリーフレンドのサラという友達がいます。しかし、大人になってゆくにつれ、サラが現れなくなってきます。 そんな時、由花は春休みに薬草店…

今回は尾崎紅葉の｢金色夜叉｣です！ 主人公の貫一には婚約者にお宮という美しい女性がいるのですがある時、お宮は金持ちの富山の財力に目を奪われ、貫一を捨てようとします。 貫一はそれに怒り、お宮を蹴り飛ばします。そして、金銭の鬼と化して高利貸しの手…

今日は佐藤春夫の｢美しき町｣です！ 父親の遺産を継承したと称する混血児テオドル・ブレンタノこと川崎禎 蔵、彼の旧友で画家のE氏、そして募集に応じた老建築技師Tの三人が隅田川の河畔に理想の町を建設しようと集まり...。といった内容。 自分の感想は、自…

今日はボーモン夫人の｢美女と野獣｣です。 原作に近い美女と野獣が読みたくて買いました！ 裕福な商人の末娘ベルは、とびきりの美貌と優しい心根の持ち主。ある日、父親が見るも恐ろしい野獣に捕えられると彼女は身代わりを買って出た。ベルに恋をした野獣は…

今日は泉鏡花｢草迷宮｣です！ 諸国一見の旅中の小次郎法師は、秋谷（あきや）の旧邸、通称「秋谷邸」の回向を依頼された。秋谷邸は、かつて5人の死者を出し祟りを恐れられ、無人となっていたという。秋谷邸には、幼いころに聞いた手鞠歌の手がかりを探して小…

今日のオススメはドストエフスキーの｢罪と罰｣です！ 内容は主人公は学生で大学に通うのですが、彼にはお金がありません。彼は極悪非道な高利貸の老婆を殺してしまいます。しかし、その場に居合わせた老婆の妹も口封じに殺してしまい、この第二の殺人は主人公…

今日は有島武郎の｢一房の葡萄｣です。この作品は短編なのですぐに読み終わりました！ 主人公は絵を描くのが好きな少年で、横浜の山の手の西洋人が多い学校に通っています。 主人公はできるだけ美しく絵を描こうとするのですが、透き通るような海を表現出来ま…

今日は中勘助の｢銀の匙｣の感想です。 古い茶箪笥の抽匣（ひきだし）から見つかった銀の匙。忘れられていたこの小さな匙は、病弱だった私の口に薬を入れるため、伯母さんがどこからか探してきたものだった……。そしてその愛情に包まれ少年時代を過ごしてゆく..…

今日は永井荷風の｢つゆのあとさき｣です！ 銀座のカフェーの女給で勤める君江は容姿は十人並だが物言う時、｢瓢の種のような歯の間から、舌の先を動かすのが一際愛くるしい｣奔放の女性である。 君江とそのパトロンである清岡を中心に昭和初期の風俗を冷徹な筆…

今日は坂口安吾の｢桜の森の満開の下｣です！ 山賊は女をさらっていき、女の亭主は殺してしまい、女を女房にするところから始まります。 しかし、新しい女房はとてもわがままで山賊の住んでる山を嫌がり、街で暮らしたがります。 そして、女房は山賊に人の首を…

今日は武者小路実篤の｢友情｣です！ 野島は大宮のいとこの友人の杉子を熱愛し、大宮に助力を願うが、大宮に心惹かれる杉子は野島の愛を拒否し、パリに去った大宮に愛の手紙を送り...といった内容です。 自分の感想としては、友情を取るか、恋愛を取るか...と…

今日は坂口安吾の｢白痴｣です。 敗戦間近の場末の荒んだ人々の暮す裏町の小屋に居る独身の映画演出家の男が、隣家の気違いの細君の白痴の女と奇妙な関係を持つ。...といった内容です。 自分の感想としては、あまり暗くない話だと思いました。 あと描写がとて…

今日は永井荷風の｢濹東綺譚｣です！ 取材のために訪れた向島は玉の井の私娼窟で小説家大江はお雪という女に出会い、やがては足繁く通うようになる。物語はこうして濹東陋巷を舞台に梅雨明けから秋の彼岸までの季節の移り変わりとともに美しくも哀しくも展開し…

1週間更新を休むと言って4週間も待たせてしまってすいません！ ただいまです！ 今日から更新を再開致します！これからよろしくお願いします！ できるだけ、毎日更新するので楽しみにしててください😊